知的財産権ってそもそも何なの?
知的財産とは
「知的財産権」を広辞苑で調べてみると、
“知的創作活動の成果に対する財産権”と記載されています。
でも、この説明ってよくわからないですよね...。

知的創作活動って何でしょう? 普段の生活において、人は様々なアイデアを生み出しています。
たとえば、ペットを例にすると、
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- example1 外出中にもペットに餌をあげたいな...。
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そうだ、自動で餌が出てくる
装置をつくろう!
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- example2 こんなデザインの服があったらな...。
- よし!このデザインの服を作ろう!
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- example3 作った服を販売したらきっと人気がでるぞ!
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購入時、わかりやすいように
ネーミングをつけよう!
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- example4 ペットの写真集を販売しよう!
など、様々なアイデアが生み出されています。
これらが知的創作活動です。
上記はペットに関する知的創作活動の例ですが、
ペットに限られず様々なモノやサービスについて、創作がなされています。
知的財産権は、こういった創作を行った者に対して、
創作の対価として与えられる「他人に無断で使用されない権利であり、
上記の例は次のように分類されます。
・自動で餌が出てくる装置→特許権または実用新案権
・ペットの服のデザイン→意匠権
・ペットの服のネーミング→商標権
・ペットの写真集→著作権
知的財産権の種類
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- 特許権
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特許権とは、発明と呼ばれる、新しい、比較的程度の高い技術的なアイデアを保護する権利です。
「自動で餌が出てくる装置」は、餌の排出構造や、
餌を出すタイミング制御といった技術的な要素があるので特許権の保護対象である発明となります。
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- 実用新案権
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実用新案権とは、発明ほど高度な技術的アイデアではないけれど、
ちょっと工夫された技術的なアイデア(考案)を保護するための権利です。
「自動で餌が出てくる装置」であれば、餌を入れておくタンクの形状などが考案に該当するかと思います。
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- 意匠権
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意匠権とは、物品(建築物や画像も含む)のデザイン(意匠)を保護するための権利です。
「ペットの服」は物品に該当しますから、そのデザインは意匠権で保護することができます。
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- 商標権
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商標権とは、自分が取り扱う商品やサービスと、他人が取り扱う商品やサービスと
区別するための文字やマークを保護するための権利です。
ペットの服を販売する場合には他人のペット服と間違いが生じないように(他人がネーミングを真似しないように)、そのネーミングを商標権で保護することができます。
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- 著作権
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著作権とは、文芸、学術、美術、音楽の範囲において、
作者の思想や感情が創作的に表現された著作物を保護します。
ペットの写真集は、ペットが可愛く映るように(思想や感情)、
構図やポーズをあれこれ悩んで写真をとると思いますので、このような創作物は著作権で保護されます。
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- その他にも
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特許権・実用新案権、意匠権、商標権、著作権以外にも知的財産として保護する法律があります。
不正競争防止法、育成者権、地理的表示法、回路配置利用権などです。